観れば分かる、カメ止めがヒットした理由『カメラを止めるな!』感想。
※ネタバレあるので未見の方はご注意ください
3月8日に金曜ロードショーで「カメラを止めるな!」を放送してましたね。低予算なのに大ヒットし、話題になりました。原作者ともなんか揉めてましたが、無事和解したようで。低予算&ゾンビものっぽいのでB級映画のスメルがプンプン。ずっと気になってたので、すごい早さで金ローにきてくれたのはありがたい!録画しておいたのをいざ鑑賞。
あーなるほどーこうきたかー・・・
https://www.youtube.com/watch?v=3ZA9TO3ya7w
原題 | カメラを止めるな! |
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公開年 | 2018年6月 |
ジャンル | コメディ、ホラー |
上映時間 | 96分 |
監督 | 上田慎一郎 |
脚本 | 上田慎一郎 |
主演 | 濱津隆之、真魚、しゅはまはるみ、長屋和彰、秋山ゆずき |
受賞履歴 | 日本アカデミー賞最優秀編集賞、作品賞、監督賞、脚本賞、話題賞など |
興行収入 | 31.2億円 |
※日本映画製作者連盟HP、日本アカデミー賞公式サイト 参考
あらすじ
とある自主映画の撮影隊が山奥の廃墟でゾンビ映画を撮影していた。本物を求める監督は中々OKを出さずテイクは42テイクに達する。そんな中、撮影隊に本物のゾンビが襲いかかる!大喜びで撮影を続ける監督、次々とゾンビ化していく撮影隊の面々。
”37分ワンシーン・ワンカットで描くノンストップ・ゾンビサバイバル!”……を撮ったヤツらの話。公式HPより引用
ぼくはあらすじも読まずに観たので、最初はゾンビ映画を撮ってたらほんとのゾンビが出てきて、それでも臨場感あるホラーを撮るため監督が「逃げるんじゃない!このままカメラを止めるな!」、っていう感じの映画かなーと思ってました。
良い意味で裏切られましたねー。
映画は”2部”構成
映画は約90分ほどですが、前半はなんとも微妙なゾンビ映画になってます。演技も微妙で台詞も棒読み、無駄に長い叫ぶシーンなど「ん?今の間なに?」みたいにツッコミどころ満載&素人感満載。でも監督役の人がキレるシーンは鬼気迫ってたし、撮影場所の廃墟はいい雰囲気だな~と素直に思いました。日本にあんな廃墟あるんですね・・・ちょっと行ってみたいw
微妙なゾンビ映画が終わり、後半へ。1ヶ月前の話にさかのぼります。1ヶ月前、「生放送でゾンビ映画を放映する、しかもワンカットで」という、ありえない注文を受けた映画監督。後半は、その監督が曲者ぞろいの役者、スタッフたちをうまく?活かし、前半に流れたゾンビ映画のカメラの外側で行われていたドタバタ劇が見どころです。
前半のゾンビ映画は伏線、後半で一気に伏線回収していく映画です。
ゾンビ映画パートは微妙な出来ですが、この微妙なでき加減も脚本だと思うとよく考えられてるなーと。雑だけど、演者たちはみな真剣にやってる。カメラの外で起きてるトラブルもプロデューサーや監督からしてみれば大問題。だけど、必死でカメラを止めずにみんなが頑張ってやりきろうとする姿は観ていてとても気持ちいいです。「なるほど、ここではこんなことが起こってたのか!」と分かる瞬間は快感ですし、トラブルの理由もくだらなすぎて笑ってしまいますw
総評
「カメラを止めるな!」のように、映画の中で「撮影した映画」と「その映画の裏側」を描いたような映画って観たことなかったので、「こんな映画があるのか・・・なるほど」と感動しました。伏線を回収していく構成にもうなりますが、主役の監督一家の家族愛もきっちりハッピーエンドに落とし込んできたのも見事でした。ジャンルを勝手に作るとすれば、「ハートフルゾンビ映画コメディ」ってところでしょうか。
こんな方におすすめです。↓↓↓
映画の設定を知ってても、予想のつかないドタバタ劇がきっと楽しませてくれますよ(^^)
ちょっと趣向は違いますが、三谷幸喜監督の「ザ・マジックアワー」を思い出しました。カメ止めが好きならマジックアワーも楽しめるはずなので、気になる方はこちらもどうぞ!