『グリーンブック』は差別問題を考えるきっかけになる

グリーンブック(字幕版)

 

ひさびさのブログ。最近は涼しかったり暑かったりで気温に振り回されますね。秋は天気が変わりやすいとはいえ、毎日気温差がはげしいと体もしんどくなります。体調には気をつけねば・・・コロナで大変な世の中ですしね。

 

さて、秋といえば映画鑑賞の秋です!プライムビデオにて2019年にアカデミー作品賞を受賞した『グリーンブック』が100円セールにはいってたので「これは観ねば!」と即購入。

 

 

テーマが重く根深い問題なのでけっこう観るのしんどいかなって思ったんですが、かなりあっさりと観れます。観終わったあとは夏のさわやかな風を感じるような気分になります。現在も続いている差別問題をよくここまでさわやかな映画にしたなあと。

 

 あらすじ

 舞台は1962年のアメリカ。天才黒人ピアニストのドクター・シャーリーは、荒っぽくすぐ手が出るが頼りがいのあるトニー・リップと<黒人旅行用のガイドブック=グリーンブック>を頼りに、差別が色濃く残るアメリカ南部へと演奏ツアーへ旅立つが・・

 

差別にもいろんな種類がある

黒人に対する差別はいろいろあるといっても、日本に住んでいるとあまり実感がありません。この映画を観て、アメリカの白人が黒人にする差別がどんなものかわかりました。

例えば、「黒人は夜に出歩いちゃいけない」という差別。夜に運転していたトニーが警察に捕まり、後ろに乗っていたシャーリーを見るなりそんなことを言い、連れていかれて監禁。そんな馬鹿な話があるのかと。

 

例えば、レストランで「黒人の方は当店で食事を召し上がることができません」という差別。黒人の人がホールスタッフで働いているのに、客として食事はできないと。どういうことなんだ・・・。責任者が言うには、黒人だからダメなのではなく、ずっと前から「そういうルールだから」の一点張り。確かにセリフからして露骨に嫌がったり悪気があって言っている感じではないなというのはなんとなくわかりましたが、それにしてもなあ・・・

 

なんだかありえないと思ってしまうけど、この映画は実話ベースなのでドクター・シャーリーが実際にうけた差別なのでしょう。

 

差別をしないことの難しさ

映画を観ていて「ひどすぎ。こんなのありえないでしょ」と思うけど、差別は人種の違いだけで起こるものじゃない。白人と白人、黒人と黒人、日本人と日本人という同じ人種のなかでも起きるものです。

差別の意識はないつもりでも、いつのまにか差別していたりすることが怖い。フラットに人を見ることは難しい。自分の中にある経験や知識から、人を無意識にラベル付けしてしまうこともある。そうなると、きちんと相手に向き合うことができなくなってしまう。それは避けたいですね。

 

 

「差別する人間」と「差別される人間」。お互いを知ることで変わっていくシャーリーとトニー。徐々に変わっていく二人の関係は見ていてとても気持ちが良かったですね。

エンディングはハッピーな終わりかたでしたので、全体的に明るい映画にはなってるので観やすくて良かったです。