【映画感想】最近、”イエス”って言ってる? 『イエスマン ❝YES❞は人生のパスワード』

”ノー”ばかり言っている男がある日からすべてのことに”イエス”と言い続けたらどうなるか、というコメディ映画。観た後に気分をポジティブにさせてくれる映画です。主演のジム・キャリーの演技もとても面白くて、明るく楽しい気分にもなるので、落ち込んだ時はぜひ観たい一本。

 

 

 

イエスマン “YES”は人生のパスワード - Wikipedia

 

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原題:Yes Man

公開日:2008年(アメリカ)

上映時間:104分

監督:ペイトン・リード

原作:ダニー・ウォレス

主演:ジム・キャリーズーイー・デシャネルブラッドリー・クーパー

 

あらすじ

銀行で働くカール(ジム・キャリー)は、とても人付き合いが悪く、友達や会社の上司からの誘いも適当に理由をつけて「ノー」「無理」「行けない」と言っていつも断っていた。友人にも愛想を尽かされ、「このままじゃお前は一人さびしく死んでいくだけだ」と言われる始末。 このままではいけないと思い、とあるセミナーに参加する。そこでカールは教祖に、「この会場を出たらすべてのことに”イエス”と言いなさい。誓いを破れば恐ろしいことが起こるだろう」と誓いを立たせられる。仕方なく教えを実践していくカールだったが、イエスを連発していくうちに生活に変化が起こり始める。

 

”ノー”ばかりの人生はつまらない

主人公のカールは、とにかく人の誘いを断ります。会社の上司のパーティーの誘いや知らないバンドのライブ勧誘、友人の飲み会の誘いまですべて断ります。人との付き合いを全て避けるように。特にやりたいこともなく、映画を借りて一人の時間を過ごす毎日。奥さんもいたが3年前に離婚。仕事にも人生にも無気力なカールですが、友人の婚約パーティーすらもすっぽかしてしまい、呆れられてしまいます。パーティーもすっぽかし、紹介して何度も会ってる友人の奥さんの名字も言えないし言い訳ばかりしてればそりゃ愛想もつきますよね(;´Д`)

 

仕事もつまらない、友人も奥さんもいない、楽しいことはなにもない。こんな人生はつまらないですよね。好きなことがあれば、そのことのために時間を捧げるというのは分かります。無理して誰かと付き合うこともありませんし、自分にとって有意義な時間にならないならそれらの誘いを断ってもいいと思います。付き合いたい人とだけ付き合えばいいし。しかし、カールはこれといってやりたいこともなく、一人で休日を過ごしていることから人との付き合いを積極的に絶っています。なんでカールはこんなになってしまったんだろうか。親友もいるし、奥さんもいたということから、昔はこんな人間じゃなかっただろうに、、、

 

人生=”イエス”。ノーと言ったら死んでるも同然

友人に愛想を尽かされた日の夜、カールは変な夢を見ます。自宅のソファでへんな顔をして自分が死んでおり、それを見つけた友人に「良い友だちなんかじゃない。カールはろくなやつじゃなかったよ」と言われる夢です。死んでも誰からも悲しまれない人生。カール自身このままではいけないと思い、 先日仕事の昼休み中、知人に無理やり渡されたセミナーのパンフレットを見つめ、そのセミナーに行くことを決めます。このセミナーが、カールを変えるきっかけとなります。

 

そのセミナーは、”人生=イエス。ノーという人は人生にノーと言っている。それは死んだも同然である。イエスには人生を変えるエネルギーがある。だからすべてのことをイエスと言って受け入れなさい”

といった内容のもの。うーんめっちゃ宗教。こういう宗教が現実でありそうなのがまた面白いです。カールは教祖にずばり自分の現状を言い当てられ、その場で「この会場を出たら、なにか決断を迫られるたびにイエスと答えること」という誓約を(ほぼ無理やり)立たせられます。

 

「誓いを立てるか、カール」

「・・・イエス

「もう一度」

「イエス

「もう一度だ!」

「イエス!」

「(首を掴んで立たせて)本気で言ってみろー!!」

「イエス!イエス!イエス!」(客席にぶん投げられるカール)

「・・・・・イエーーーーーーース!!!」\\ワーワーヒューヒュー!!//

 

やべえ楽しそうだこのセミナー・・・

 

エスと言い出した途端、人生が好転した

最初は半信半疑で嫌々イエスと言っていたカールでしたが、それがきっかけで美女に出会ったり、友人と仲直りできたり、会社で昇進したり、美女に再会して恋人になったりして人生良いことだらけに。ノーばかり言っていた頃が嘘のようで、カールは”イエス”のおかげでとても充実した人生を手に入れました。

誰かの頼みや誘いをノーと言って断ろうとすると途端に不幸なことが起きそうになるので、ノーと言えなくなるカール。嫌なことにもイエスと言い続ければすべてうまくいく。そんな風にカールは思っていました。

 

どうしてもノーと言わなければならない瞬間がきてしまう

なんでもイエスと言い続けてきたカールでしたが、遂にはっきりとノーを言う日がきます。元妻から電話があり家に行ってみると、彼と喧嘩してしまい彼が出ていってしまった様子。寂しさと不安から元妻に迫られるカール。でもカールは元妻をもう愛してませんし、新しい想い人がいることからノーと言って断ります。

しかし帰り際、エレベーターが途中で止まり、黒猫が横切り、駐車違反で車をレッカーで持っていかれたり突然不幸が連続で訪れます。カールはセミナーで誓った誓約を破ったせいだと思い、なんでもイエスという誓約を解除してもらうため教祖に会いにいきます。

 

誓約?そんなものは最初からないよ

当然ですが、誓約を立ててそれを破ったら大きな災いが訪れる、なんてのはただの脅し文句に過ぎません。なんでもイエスと言えというのは、体にイエスを慣れさせるため。義務だからじゃなく、自然と心からイエスと言えるようになるための訓練でしかない。カールは教祖に会い、誓約の真実を知ります。そしてやりたいことには心からイエスと言えるようになっていることを自覚したカール。嫌なことにはノーといっても良い。自分の気持をはっきりとさせたカールは、恋人に想いを伝えに走り出します。

 

全体の感想

とてもおかしく面白く、観終わった後はとても明るく前向きになれるような映画でした。つまらない人生を送っていたカールが、どんどん前向きに変わっていく様は見ていて楽しくなります。主演のジム・キャリーの表情・動きが豊かで見ていて終始飽きません。そして、ただイエスと言っていれば人生はうまく行くのだという表現でなく、きちんとノーも必要だということも言っているので物語としてうまくまとまっています。「イエスだけ言ってりゃいいんだ。イエス最強!」と思わせないのが良いですね。

 

 

この映画のキーワードは”イエス”ですが、なんにでもイエスと言う教えは、本当に実行して損はない教えだなあと思いました。人付き合いがめんどくさくてなんでもノーと断っていたら、きっとそのうち自分の周りから人はいなくなりますよね。あいつは付き合い悪いからもう誘わないでおこうみたいな。でもイエスと言って誘いに乗っていたら、カールのように色んな可能性が発生します。新しい出会いがあったり、新しい仕事がきたりするかもしれません。

映画のようにこんななんでもうまくいきませんが、なるべく誘いにはイエスと答えて人生豊かにしていきたいものです(^^)もちろん、ノーと言うのも忘れずに。

 

 

ではまたー!